不動産を相続することを、相続登記と呼ぶのはご存知の方も多いでしょう。この相続登記は義務ではないので、相続することがわかっていても、手続きをしない人もいます。しかしそのため、今大きな問題が持ち上がっています。所有者がわからない不動産が増えてしまったのです。

所有者不明の不動産が増えると、売却や活用ができなくなるため、再開発も公共事業もできません。また場合によっては、景観に影響を与えることもあります。このような事態を踏まえ、2024年4月から相続登記の手続きは義務化されることになりました。これにより、義務化後一定期間を経ても手続きが行われないと、10万円以下の過料を請求される可能性も出て来ます。

もし不動産を相続することがわかっていて、まだ手続きをすませていない人は、義務化施行の前にできるだけすませておくようにしましょう。特に不動産の数や相続人が多い場合は、時間もかかりがちになるので、早めにすませることをお勧めします。手続きは自分で法務局に申請書や書類を提出する方法と、司法書士に頼んでやってもらう方法とがあります。自分でやると費用はいくらか抑えることができますが、書類を集めるのに手間取ったり、慣れない作業でミスをしたりすることもあります。

司法書士に頼んでおくと、手続きの業務をてきぱきと進めてくれますし、書類も事務所の方で取ってもらうことができます。ただ司法書士に頼んだ場合は、5万円から8万円程度の手数料がかることになります。